2021年10月29日

投げ銭はキャッシュレスにも対応!居酒屋で弾き語りする「流し」にイマドキの事情を聞いてみた

伝統はこうして受け継がれていく
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Twitterユーザーの輝井/terry@空手バカ異世界とかの人(@terry10x12th)さんが投稿した「流し」の画像が話題になっている。

今回取材に応じてくれた流しのヒデさん

「流し」とは、楽器を持って酒場を回りながら、お客さんのリクエストに沿って歌を歌ったり楽器を演奏したりする人のこと。このリクエストに答えた際に投げ銭をもらうのだが、こちらの流しを行っていたヒデさんは、なんとキャッシュレス決済にも対応しているとのこと。

トゥギャッチ編集部では、ヒデ@餃子バッグ(@hide_gyoza_1201)さんに話を聞いてみた。

コロナ禍でも時短営業に従いながら活動

「流し」では、主にどんな活動をしているのですか?

許可をいただいているお店を回ってお客様からリクエストをいただき、目の前でその人だけのために演奏しチップをいただくお仕事です。この「流し」は昭和初期から続く日本の居酒屋での伝統芸能です。

私は現在「平成流し組合」というグループに属しているのですが、そこには1人で弾き語りスタイルで回るメンバー、ボーカル専業・ギター伴奏専業のメンバーがおり、僕は日によって1人で弾き語りする日と伴奏のみの日があります。今は活動されていないようですが、グループには三線流しの方もいらっしゃいました。

コロナ禍でお仕事はどんな影響がありましたか?

僕ら流しの活動はお店の営業形態に大きく左右されますので、お店が休業を余儀なくされれば活動場はなくなり、時短営業であればその時間に従い、とお店と共に生きています。ちなみに投げ銭のキャッシュレス決済につきましては、コロナの影響というよりはお客様のニーズに応えようとして導入した形です。

このようにパフォーマーに対してキャッシュレス決済が使えることを珍しく感じてか、今回のように取り付けた自作プレート含むギターヘッドの部分だけ写真を撮らせてほしいとおっしゃるお客様はよくいらっしゃいます。

流しのきっかけは「流し」との出会い

ヒデさんが流しをやろうと思ったきっかけを教えてください。

大学時代サークル活動でギターを使用した帰り道、BGMを流しながら路上ライブをされている女性に出会い、30人ほどに囲まれた中で即興のセッションをしたことがありました。その方がボーカル専業で流しをされており、伴奏者を募集しているとのことで流しを紹介してくださったことがきっかけです。

ヒデさんが流しで演奏する際に心がけていること、あるいはこだわりなどがあれば教えてください。

心がけていることは、演奏を通してお客様・お店に貢献することです。お客様にとっては、目の前で自分だけのために歌を歌われることは滅多にない経験です。その方がリクエストしてよかったと思えるよう、目を見て心を揺さぶれるようその方のために演奏しています。

一方お店側は、流しを受け入れることでお客様を楽しませることに加え、売上面での伸びも期待しています。動線を塞いだり騒がせすぎたりと営業の邪魔をしないことはもちろん、オーダーの催促など協力することにも気を配っています。

流しをやっていて、「よかった」と思うエピソードがあれば教えてください。

流しをしていてよかったと感じる瞬間は、普段生活していては出会わないであろう人々に出会い、歌を通してその方の心を動かしたと実感できるときです。難しい顔をしていた方が満面の笑みを浮かべていたり、いたって平静だった方が涙を流していたり、全く他人だった隣の席同士が仲良くなったりと、歌の前後で様々な変化を目の当たりにします。

そして、その方たちは僕に元気をもらった、明日もがんばれるとおっしゃってくださいます。僕は普段心が沈んでいる人間なので、むしろ元気をもらっているのは僕の方で、そのような反応をいただくことで明日も生きていこうと思えています。

ヒデさんが加入している「平成流し組合」では、現在渋谷・上野・吉祥寺・有楽町・日比谷・恵比寿・新橋などのお店を巡りながら演奏している。ちなみに今回のツイートの場所は、渋谷横丁という19店舗が集まったお店だ。このお店はテーブルパフォーマーとして流しだけでなくマジシャンや、DJイベントを行っている。流しに関しては、現在も不定期だが土日の夕方を中心に回っているとのこと。

興味がある方は、流しのいるお店に行ってみる、あるいは平成流し組合|流しのグループ(@Heisei_Nagashi)のツイートから活動状況をチェックしよう。

記事中の画像付きツイートは許諾を得て使用しています。

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