現在、国際宇宙ステーションに長期滞在している宇宙飛行士の油井亀美也さん。彼の宇宙からのツイートには全世界からの注目が集まっているが、そんな彼が今日また非常に興味深いツイートしている。
余談になりますが、SF等で「宇宙空間で使うロボットに足は必要なのか?」なんて話が出てくるのを聞いたことがありませんか?私の気付きとしては、極めて重要で、手足を上手く操作すると姿勢制御の為のスラスターを大幅に減らすことが出来ると思います。宇宙へ来て新たに気付く事って結構多いですよ。
— 油井 亀美也 Kimiya.Yui (@Astro_Kimiya) 2015年8月28日
彼によると「宇宙空間で使うロボットに足は必要なのか?」という古くからの疑問に対して「足と言うのは非常に重要であり、ロボットの手足を上手く操作すると、姿勢制御の為のスラスター(補助的な推進装置)を大幅に減らすことができる」という答えにたどり着いたという。
@Astro_Kimiya 「足なんて飾りです。偉い人にはそれが分からんのですよ。」ではないわけですね。
— 此花 百合杏 (@2009yurien) 2015年8月28日
なお、その「足は飾り」という説は、アニメ「機動戦士ガンダム」の中で、シャアがジオングを見て「足はついてない」と言った時に整備兵が「あんなの飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ」という有名なワンシーンだと思われる。
@Astro_Kimiya
なるほど! 手足を使って、作用反作用の力を利用すれば、エネルギーの節約ができるんですね! 惑星の重力を使って加減速や方向転換を行う宇宙船の航法にも通じる物が。宇宙にも節約の考え方が必要な事がわかり、より身近に感じられました。 ありがとうございます。
— takao (@polarBearlet) 2015年8月28日
つまりこれは、宇宙空間において手足などを高速で動かすことにより生じる反作用のエネルギーを、姿勢制御に使用できるという仕組みだ。資源の限られた宇宙においても、エネルギーの節約は重要な課題であることから、この気付きはとても有意義なものだと思われる。
最近感じるのは、人間の身体や脳は、宇宙で生活して初めて最大限の能力を発揮するようになるのかな?という事。より多くの方々が宇宙で生活するようになった時、地球上の常識にとらわれない人達の新たなアイディアで、人類は更に躍進を遂げると信じるようになりました。そんな時代の為にも頑張ります!
— 油井 亀美也 Kimiya.Yui (@Astro_Kimiya) 2015年8月28日
油井さんはさらに「人間のパフォーマンスは宇宙での生活で最大限に発揮されるようになるのでは」という自説を述べている。そして将来人々が宇宙で生活するようになる未来を見据え、その宇宙で産まれる新たなアイデアで人類はより発展していくのでは? とも述べている。
日没直後の地球を見ていたら、雷が光っていました。あの雲の下にいる人たちは大丈夫かな?と考えてしまいます。自然の猛威も宇宙から見ると美しく見えてしまうなんて。そんな中、金星と木星が並んで地球へ沈んでいきました。宇宙の大きさを実感します。 http://t.co/wOI4hwKk6a
— 油井 亀美也 Kimiya.Yui (@Astro_Kimiya) 2015年7月27日
人類が長らく夢見ていた「宇宙での暮らし」。それを身近に感じることができる油井さんのツイートには、今後もより期待が高まるだろう。