2021年11月26日

獲れたてのソデイカには指で文字が書ける!?漁師さんが公開した面白びっくりな動画について専門家に詳しく聞いてみた

文字の浮かび方がデジタルデバイスっぽい
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イカの体は電光掲示板のようなもの

Q、そもそも、イカの体色はどうして変わるのでしょうか

イカの体色は、表皮に分布している「色素胞」と「反射細胞」という細胞の働きで変わります。動画のような色を出すのは「色素胞」です。

色素胞は色の粒を中に入れた小さな丸い袋のようなもので、この袋の周囲に筋肉がついています。筋肉が縮むことで、色素胞が四方に伸ばされ、中に含まれる色の粒も四方に広がります。これにより、その粒の色が体表に表れるのです。例えば、黒い粒を含む色素胞が広がると、黒い色が見えることになります。

筋肉の動きに応じて中の色の粒の大きさも変わる

逆に、色素胞の周囲の筋肉が緩むと、色素胞は小さくなります。こうなると、色素胞の中の色の粒も中心に集まり、その色は見えなくなります。

このような色素胞の拡張と収縮が体表のあちらこちらで起こることで、イカの体表の色やパターンに変化が起きるのです。イカの体は電光掲示板のようなもので、電光掲示板の電球一個一個が色素胞だというイメージです。

Q、ソデイカの表皮の色が、触れられた指の動きに沿ってピンポイントで変わるのはなぜでしょうか

動画の(文字を書く前の)ソデイカは、全体的に色素胞が小さくなり、色が見えなくなった(白くなった)状態です。

色素胞の周囲にある筋肉は神経とつながっていて、神経のコントロールで筋肉が動きます。ここに指で刺激を与えると、筋肉をコントロールする神経が働いて色素胞が拡張し、その部分だけ色がはっきりと出てくるのでしょう。文字が浮かび上がる仕組みはそんなところです。

刺激された場所だけ色が浮かび上がる仕組み

ソデイカ以外のイカでも同様の反応が起きるのでしょうか?

今回のような水揚げ後と同じ状態であれば、どのイカでも同じことが起こると思います。

ただ、色素胞の分布密度はイカの種類により違いますし、色素胞の下にある胴体(外套膜と言います)の厚さもイカの種類により異なります。このあたりのポイントも関係しそうなので、イカの種類によっては違った様相を呈するかも知れません。

表皮に書かれた文字はどれくらい残るのでしょうか?

おそらく、イカの鮮度低下とともに消えると思います。

一般的に水揚げから時間が経ったイカが白くなるのは、色素胞が収縮して色が見えなくなっている状態です。これは、色素胞周囲の筋肉がいずれ弛緩してしまうからと思われます。

漁獲されたあとのイカでも、体の場所によっては細胞が生きています。今回の動画のソデイカも、色素胞や周囲の筋肉、神経がまだ生きているので、色が出たと考えられます。

ただし、上記のようにずっとは残らないでしょう。

池田先生による分かりやすい解説で、ソデイカにくっきりとした文字を書ける理由をバッチリ理解することができた。あぁ、スッキリした。

池田先生、お忙しい中本当にありがとうございました!!!

ちなみに、ソデイカの味は?

ちなみに、ソデイカは魚屋さんなどで並んでいるところをあまり見かけない珍しい食材。気になるお味はというと…たっきいさん曰く

ソデイカはそのまま食べても、身が硬くあまり甘味もありません。冷凍してから解凍すると身が柔らかくなり甘味も引き立ちますよ。

とのこと。意外にも、とれたての新鮮な状態より時間を置いてからの方がいっそう美味しくいただけるようだ。

たっきぃさんは、ソデイカの他にも漁で揚がった珍しい海洋生物や、漁師の仕事などについて紹介するツイートを投稿している。気になった方は、ぜひアカウントをフォローしてみては。

記事中の画像付きツイートは許諾を得て使用しています。

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