2021年9月26日

冬は冷え知らずになった「デニム着物」って?仕事着として着こなす漫画家さんに良さを聞いてみた

冬のテレワーク生活にいいかも…!
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漫画家・イラストレーターの漣(さざなみ)ミサ(@3373misa)さんが投稿した「デニム着物」のイラストが話題を集めている。職業柄座り仕事が多く、姿勢や冷えに悩まされていたところ、デニム着物を仕事着にしたら改善されたという話だ。

着物と聞くと振袖の華やかさ、着付けや扱いが難しいというイメージを持っている人もいるだろうが、本来、普段から気軽に着られるもの。しかもデニム着物は自宅で洗濯できる扱いやすさもあるという。

イラストを見たTwitterユーザーからは「姿勢改善に着物はいいね」「着物を着てみたい」と着物への関心が高くなったというコメントのほか「デニムの着物なんてあるのか!」という驚きの反応も返ってきている。

漣さんは着物を着るようになって2年になり、デニムのほか木綿の着物なども普段着として上手に着こなしているという。そんな漣さんの着物生活についてうかがってみた。

気候や体調に合わせ、デニムや木綿を着る日々

この2年で冷えや姿勢が改善したとのことですが、他に楽になった点がありましたら教えて下さい。

仕事でパソコンと液晶タブレットを使い始めてから、前屈みの姿勢で長時間作業をすることが増え、たびたび胃腸の調子が悪くなることがあったのですが、着物を仕事着にしてからは胃腸の不調も改善しました。

医学的なことはわかりませんが、帯がコルセット代わりになってお腹を暖めてくれるおかげかなと思っています。仕事中のストレスが解消されて、精神的にも楽になりました。

デニム着物は、正絹や綿などの着物と違いはありましたか?

最初はデニム着物で過ごしていましたが、今は久留米絣、伊勢木綿、片貝木綿、米織小紋などの伝統的な木綿の着物や化繊混紡の着物も着ています。それぞれ柄も着心地も違うので、場所や気候や体調に合わせて選んでいます。

今着ている木綿の着物で1番暖かいのは、山形県産の米織小紋です。ほっこりとした肌触りが良い反物で、単衣でも十分暖かくて洗ってもシワがつきにくいのでお手入れも楽な冬向きの着物です。

冬はデニムの羽織と一緒に、袷(あわせ)の紬(つむぎ)の羽織を部屋着にしています。紬の羽織は長年たんすにしまわれていた父のお下がりですが、
男物は脇の方のたもとが縫われているぶん、たもとが開いている女物より暖かいんです。天然素材の羽織は化繊と違って静電気が起きにくい点も地味に助かっています。

漣さんが着ているデニム着物。オレンジの半襟や帯締めがいいアクセントに


足元は、どんな靴下やスリッパなどを身に着けてますか。

真冬は暖房をつけても足元は冷えやすいので、レッグウォーマーで足首を温めて、厚手の足袋靴下とかかとまで入る形の冬用スリッパをはいています。

洋服の時にはなかった体験や気持ちの変化

着物生活を始めた当初と比べて変わったことはありますか。

最初は手探りでしたが、上手に着る方法や着やすい道具の情報を調べて試してきたおかげで、今ではずいぶん楽に着物を着られるようになりました。実際に毎日着物を着ている方の情報を聞いてうまく取り入れていくことも「普段着物生活」を続けるコツかも知れません。


2年目にしてあらためて感じた「着物の良さ」についてお聞かせください。

私の「衣」は実用性重視で、もともとファッションにはあまり興味がありませんでした。「普段着物生活」を始めたのも仕事と体のためだったのですが、ある時、着物で外出していたら、見知らぬ初老のご夫婦に「お洒落でいいですね」と笑顔で声をかけられて驚きました。

通りすがりの人に褒められるのは初めての経験だったのですが、着物を着ることで、人に喜ばれたり丁寧に接してもらえたりすることがあると気づいてからは、自分も丁寧なふるまいを心がけるようになりました。そういう、洋服の時にはなかった体験や気持ちの変化はありました。

日本の伝統的な技術で仕立てられた礼装の着物にも良さがありますが、カジュアルに着られる普段着の着物にも、書き尽くせないほどの魅力がたくさんあります。上質な着物は大事にお手入れをすれば何十年も持ちますし、年を重ねても着られるエコな衣服です。今の私にとっては毎日の生活に欠かせないほど着心地が良いものです。それが、私が今一番感じている「着物の良さ」かなと思いました。

着物を着るにあたって最低限必要なアイテムやお手入れの方法については、漣さんが自身のWebサイトのブログで詳しく説明している。帯の締め方の動画へのリンクもあるので、実際に着てみたいという人には参考になるだろう。

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