「だいよんしゅ…ナニコレ」?郵便局から見慣れないスタンプが押されて送られてきた封筒の中身とは?

ユニークな郵便物を受け取った人もまた、ユニークな学生さんだった
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Twitterユーザーのてるてる(@teruterurururu_)さんは、筑波大学生物資源学類に所属する大学生。

あるものを専門の業者から購入したところ、届いた封筒に押された郵便局のスタンプに「第四種蚕種」と書かれた見慣れないスタンプが押されていた。

はじめまして、「第四種蚕種」です

てるてるさんが受け取った封筒の写真をTwitterに投稿すると、4.3万を超えるいいね!とともに拡散された。

てるてるさんが購入したのは、蚕の卵。封筒の文字は「だいよんしゅさんしゅ」と読むそうだ。蚕の種専用のスタンプがあると聞くと、なんだかピンポイントすぎる気もするが……。

謎のスタンプは、第四種郵便物の一種

気になって調べてみたところ、第四種とは、日本の郵便物の中の『第四種郵便物』という種類を指すらしい。

画像は日本郵政のHPより

第四種郵便物の中には植物の種子などを扱うカテゴリーがあり、蚕の種はこのうちの一つというわけだ。特殊な郵便物ということで、専用のスタンプが使われているのだろう。

てるてるさんのツイートを見たTwitterユーザーからは「20年以上それ届ける仕事してるけど初見です。 そんなんあるんだ…「ゆうパック見ててなんでも送られてきてたから蚕の卵自体はそんなに珍しくないんだけど、この印は初めて見た」といったコメントが寄せられた。蚕の卵を扱う人から見ても、珍しいスタンプのようだ。

「遂に…このゴム印を使う日が…っ!って局内なってそう」「押す方も初めて存在知ってそう」と郵便局員さんの気持ちを想像する声もあった。

てるてるさんはどんな学生生活を送っているのか

何より気になるのは、学生にして第四種蚕種を取り寄せた、てるてるさんはいったい何者なのかという点である。

てるてるさんは、Twitterで農作の様子や、狩猟免許を取った報告など、ワイルドな生活を発信している。蛾と蚕に対しても並々ならぬ愛を持っているようだ。

第四種蚕種を取り寄せた経緯や大学生活について、詳しく話を聞いてみた。

――大学ではどのような勉強(研究)をしていますか?

筑波大学の生物資源学類というところに所属しており、主に農業について勉強しています。

――蚕の卵はどこから仕入れたものなのでしょうか?

飼育用の蚕を販売している業者から購入しました。

――蚕の卵はどんな状態で送られてきたのでしょうか?

薄い紙に包まれたうえで、プラスチックのケース(MDディスクのケースに近い感じ)に入れられ、それが一般的な長封筒に入っていました。なお卵は紙にくっついていたりはせず、バラバラの状態でした。

――過去のツイートでも蛾の話がたびたび登場していますが、蛾に対する愛が芽生えたきっかけについて

蚕については、高校1年のときに生物の授業の一環で初めて蚕を育てた際に魅力を知りました。当時は3齢程度の幼虫からまゆにして糸を取るまでを体験したのですが、幼虫自体も可愛いうえに、取れた糸も美しかったことで好きになりました。

その他の蛾(主にヤママユガ科の蛾)が好きになったのも高校時代ですが、こちらは実家や高校の近所で「オオミズアオ」と「ウスタビガ」という蛾に遭遇して、その雰囲気に圧倒されたことがきっかけです。

――農作をやったり、生き物を捕まえたりとアウトドアな大学生活を送る中で、これから新たにチャレンジしてみたいことはありますか?

今年は蚕の飼育に加えて、タデアイやワタの栽培に挑戦しているので、最終的に自力で育てた繊維を自力で作った藍などで染めることができたら最高だなと夢見ています。 今後サークルや就活、研究などが忙しくなり、今までのように自由に遊んではいられなくなりそうですが(笑)。

その時々でやってみたいなと思ったことにはチャレンジしていけたらなと思います。

ちなみに、届いた蚕はその後どうなったかというと…。

無事たまごから孵り、

食べっぷりの差で、てるてるさんを惑わせる蚕

えさに対する激しい好き嫌いを発揮し、てるてるさんを困惑させていた。

 

蛾が大好きで蚕・綿・藍を自ら育て、将来的には繊維を作り染めたいという野望をもつ、てるてるさん。アカデミックでワイルドな生活をのぞいてみたい方は、てるてる(@teruterurururu_)さんのアカウントをフォローしてみては。

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