近畿大学の図書館は「マグロのいる席は利用不可」ソーシャルディスタンスを守らせるクロマグロが大漁出現中

マグロが監視することでソーシャルディスタンスを確保
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近畿大学の公式Twitterアカウント(@kinkidaigakuPR)は、中央図書館アカデミックシアターの一部を事前予約制で開館するとアナウンスした。投稿された図書館内の画像を見ると、各机に載せられているのは…なんとマグロの頭とシッポ(もちろん紙製)。

図書館では「マグロのいる席は利用不可」としており、隣の席とのソーシャルディスタンスを確保する目安にしているのだ。クロマグロの完全養殖を達成したことで有名な近畿大学らしさがあふれた対応に注目が集まっている。

近畿大学図書館内
机にマグロの頭が乗ってる!?
近畿大学の図書館内にマグロ
こっちにはしっぽも添えてある…
近畿大学 クロマグロの頭
よく見ると紙製だ

机の上にはリアルな紙製のマグロが大漁に、いや大量に置いてある。このユニークなソーシャルディスタンスのとり方について、近畿大学の担当者にお話をうかがってみた。

――マグロをソーシャルディスタンスの目印に使うアイディアは、どのように決められたのでしょうか。

本学は32年の歳月を要し、クロマグロの完全養殖に世界で初めて成功しており、本学の研究所が生産する完全養殖クロマグロは、「近大マグロ」として広く流通しています。

陰で(?)は「マグロ大学」とまで呼ばれるような本学の一つのアイコンとなっており、それをモチーフとしたマスクカバーを制作し、5月初旬にTwitter上で公開しました。すると大きな反響があったため、今回はそれを施設内でのソーシャルディスタンスに活用することとなりました。

ネガティブな話題が多い中、ソーシャルディスタンスに明るい要素を加え、少しでも笑って感染予防を意識していただけたらと思い制作しました。

――かなりリアルなマグロですが、デザインや制作はどなたが担当したのでしょうか。

今回館内に設置したものは、下記ツイートで公開している「マグロマスクカバー」を組み立てたものです。制作は広報室のスタッフが行いました。

マグロが頭を貫通しているデザインだ

――入口付近でソーシャルディスタンスの目安となっているマグロの全長は?だいたい3mほどでしょうか。

近畿大学 クロマグロの模型
1979年から2002年まで育ったマグロ(23歳)の模型
入口付近でソーシャルディスタンスを呼びかけている

本学が23年間の養殖に成功したクロマグロのレプリカは、全長253cmです。おおよそこのマグロの両端に立てば、ソーシャルディスタンスが保てるという目安になっております。

――利用された学生さんたちの反応はいかがですか?

Twitter上では「リアルすぎる」「お寿司が食べたくなる」などの反応が見られましたが、現場ではとても自然に受け入れられている印象で、特にマグロに影響を受けることはなく、マグロ不在の席をご利用いただいています

――もはやマグロは水や空気のように受け入れられているんですね…!ご回答ありがとうございました。

マグロ好きの人はぜひ、近大産のマグロマスクカバーをプリントアウトしてソーシャルディスタンスに役立ててみては。

記事中の画像付きツイートは許諾を得て使用しています。