2020年1月2日

金額は普通車の約2倍!北陸新幹線のグランクラスに乗って優勝してきた話

もう二度と乗れないだろうから全力で乗ってきた
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優雅な旅を楽しんでいたが、なんだか落ち着かないことに気づいた。通路挟んで隣の席のお兄さんが5分に1回ペースで飲み物を頼んでいるのだ。
日本酒からのスパークリングワインからの赤ワインからの緑茶からの紅茶からのコーヒー、元の取り方が完全に高校生のドリンクバー。
だけど気持ちは分かる。なんせ2倍の金額を支払ってるんだ。目的地に着くまでの3時間、1秒たりとも無駄にできない。

おつまみあられと加賀棒ほうじ茶パウンドケーキ。

軽食だけでなくおやつももらえる。
前に座っていたおじさんは「パウンドケーキをお持ちしましょうか?」と聞かれて「いやいや(笑)いらないよ(笑)」と一笑に付していた。なにわろてんねん。こっち(私と隣のドリンクバーお兄さん)は真剣に元取ろうとしているのにこの格差は一体……日本の格差社会……消費税増税……増え続ける高齢者医療費……「北陸ってどこだっけ?東北?」って言ってくる人……

そんなことが脳裏をよぎったが、むしろこのグランクラスという贅沢空間では私やドリ兄(ドリンクバーお兄さん)のような人間が異端で、パウンドケーキを歯牙にもかけないおじさんの方が正しいのだ。
結局ドリ兄は到着直前まで飲み物を頼み倒したあと乗務員さんにお礼を言い富山で颯爽と降りていき、私はパウンドケーキもあられも食べきれず、こっそり鞄に入れて持ち帰ったのだった。

普段帰省で新幹線に乗っている時はそのあまりの長さに飛騨山脈をブチ抜いて東京から日本を横断できるようにしてやりたいと思うほどなのだが、グランクラスで過ごした時間は一瞬だった。こんなに早く金沢に着いたのは生まれて初めてだ。

一度グランクラスに乗ったら、もうグランクラス以外に乗れない体にされてしまった。とはいえ2倍の値段がかかるのは現実的に厳しすぎる。この先、私は北陸新幹線の普通車に乗っても以前のように「東海道と比べて席間が広くて最高だなァ!」とは思えないし、グランクラスのことを頭の片隅で思い浮かべるのだろう……グランクラスくん……またお金を貯めて会いに来るからね……