人をだます原理は5つしかない?マジックバーに行って手品師に話を聞いてきた
マジシャンになるために修行は必要?
「ステージでもいろいろなマジックを見せてもらったんですけど、マジシャンになるために修行とかってするんですか?」
「そうですねえ、不思議なことを起こすだけだったらそんなに難しくないです」
「そうなんですか?!」
「それこそ東急ハンズに行って適当なマジックセット買って練習すれば、修行というほど時間は必要ないですね」
「ただそこからお客様に楽しんでもらおうってなると結構大変ですね」
「そのためにはどうするんですか?」
「完全に体に染みこませるために練習したり、お客様の前で何回もお見せすることで腕が磨かれていきます」
「マジックセットを買うという話が出てきましたが、マジシャンが行く専門店はあるんですか?」
「ありますよ。○○(具体的な街の名前)とかに」
「えーー!普通に街にあるんだ。ハリーポッターにでてくる魔術の店みたいだ」
以前テレビで活躍してたセロって本当にすごかった?
「昔テレビに出まくってたマジシャンの※セロってすごいんですか?」
※2000年代ごろにテレビで大活躍していたマジシャン。「Surprise!」の決め台詞が有名。
「すごいです。あれは一つの革命でしたね」
「やっぱりすごいんだ! ハンバーガーのメニューからハンバーガー出してましたもんね。あれはどう思います?」
「テレビだからできるトリックだとかじゃないですね。ちゃんとステージでもやってます」
「すごい! 本当にハンバーガーを出せる人なんだ」
セロはマジですごいマジシャンだった。
マジシャンは他のマジシャンのトリックがわかる?
「東邦さんくらいになると、他人のマジックを見たときにトリックがわかっちゃったりするんですか?」
「だいたいわかります」
「わかるんだ!!すごっ」
「実は人をだます原理ってそんなに多くないんです。たぶん4つか5つくらいしかないんじゃないかな」
「たったそれだけなんですか?!」
「はい。このマジックはどれ使ってるのかなってだいたいわかっちゃいますね。使ってる原理が違うからいろんなマジックになっているんですが、逆にそれを見抜けないとわからないです」
「もともとあるマジックをやり方と見せ方で多く見せているんだ」
「ただマジックを見るときは「見破ってやるぞ」っていうスイッチはなるべく入れないようにしています」
「え?なんでですか?」
「わからないほうが楽しいですもん。わからないマジックとかを見ると本当にうれしいんですよ」
お客さんにされると嫌なことってある?
「さっきやってもらったトランプマジックでされたら嫌なこととかありますか?」
「ありますよ。例えば一番上のトランプをとるとか。3人に1人は一番上のトランプをとるんですけど」
「そんなに?!」
「めちゃくちゃ多いんですよ!ちょっと変わったところ取りたい人が吸い込まれるように一番上のトランプをとります。それか一番下」
「度胸あるなあ。するとどうなるんですか?」
「もちろんそこをとられても成立します。年間何万枚とトランプ引いてもらってるんで。対策はしてます」
「でもね、その行為は回らないお寿司屋さんに行ってコーンマヨ軍艦を注文しているようなものですよ。コハダのいいの入ってるのに!」
「それはもったいないですね」
「そうなんです。でもコーンマヨ軍艦も美味しいんですけどね」
「わかります、確かに美味しいですよね」
というわけでマジックバーを初体験してきました。「マジックって本当にすごいの?」と思っていた筆者でも、存分にマジックを楽しむことができました。
マジックを見たことがないので全然わからない…!という方でも大歓迎なそうなので、ぜひ興味のある方は手品家へ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。