日清の「完全食」All-in PASTAを一週間毎日食べてみた

食パンとプリンで生きてる人間が完全食に挑戦
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みなさんは「完全食」という概念をご存知だろうか。
私もよく知らなかったのだが、「それを食べるだけで全ての栄養素が摂れる」食品のことを指すのだそうだ。え…漫画やん。そんなことがあっていいのだろうか。
正直まだ体が令和に慣れきっていない人間にはにわかに信じがたい話だが、とにかくそういうのがあって、一部で流行りつつあるのだそうだ。私が実家から取り寄せたNINTENDO 64で「バンジョーとカズーイの大冒険2」をやり直している間に世間はそんなことになっているとはね。

いろんな「完全食」の世界


「完全食」業界で特に有名なのは「COMP」と「BASE」。COMPはドリンクやグミなど、いかにもな見た目が未来みたいでかっこいい。食事に頓着しない天才ハッカーキャラが飲んでそう。
いっぽう「BASE」はパスタやパンなど、一般的な食事の一部を置き換えたもので、見た目にも食欲をそそる。
そんな完全食業界に、あの日清食品が殴り込みをかけてきた。完全食に詳しくない私でもすごそうなのはなんとなくわかる。でも、それっておいしいんだろうか?

気になったので、食べてみた。

こちらが日清食品の「All-in PASTA」。見た目は完全に普通のカップパスタだ。おしゃれなパッケージが「栄養あります!」感を出している。

中には袋麺・ほぐしオイル・ソースが入っている。カップでお湯を入れて作る場合は6分、お鍋で茹でる場合は4分と、普通の乾燥パスタより少し長めの時間待つ。

乾燥した麺は、干し草のような独特の香りがする。植物や海藻由来の栄養素が含まれているからに違いないと勝手に納得したが、ちょっと尻込みしてしまう。しかし、茹でるといたって普通の即席麺の香りになった。不思議だ。

カップパスタのソースはジェノベーゼ、ボロネーゼ、アラビアータの三種類。ソースは当然ながらさすが日清!といった食欲をそそる香りがする。うん、ふつーーーーーにパスタだ。

左から、ジェノベーゼ・ボロネーゼ・アラビアータ

肝心の味はというと………これも普通。
正直、栄養が全て入っているということは味はそれなりにまずいのだろうと覚悟していたのだが、肩透かしを食らうほどだった。
ただ、普通のパスタと違って麺が太く、ツルツル感モチモチ感もないため食感がもそもそしている。よく噛むと鼻に抜けるような独特の苦い香りがあることに気づく。

麺にクセはあるが全然よゆう


ソースもそれぞれ個性があり、私としてはボロネーゼ>ジェノベーゼ>アラビアータの順でおすすめだ。ボロネーゼは給食に出たソフト麺のミートソースがけみたいな味がしておいしい(私の中では最大級の褒め言葉)。ジェノベーゼは葉の苦味が麺の苦味と混ざり合って違和感がない。アラビアータだけ、辛味と酸味は強いのだが味が薄く、麺の風味が目立ちすぎていてあまり好きではなかった。

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