自分の屋形船で酒盛りがしたい!実行したらどうなるのかマジメに調べて計算したらとんでもない額だった
ここでチェックリストを再び確認してみる。
〜マイ屋形船を持つのに必要なチェックリスト〜
✔小型船舶免許1級または2級免許の取得
✔各種許可申請
◯船本体を購入
◯船を止める場所 ←New!
◯船の燃料 ←New!
当たり前だけど、燃料がないと船は動かない。駐車場ならぬ船着き場も必要だ。なぜかこのことをすっかり忘れていた。かかる費用がさらに増えてきてなぜか動悸がしてきた。
屋形船を買うにははたしていくらかかるのか?
屋形船の購入は、一戸建ての家を買うのと同じくらい大きな買い物だ。12人乗りの小型屋形船の事業を起ち上げたという人から聞いた話だと、新しく船を建造して2000万円はかかったという。
40~60人が乗れるような大型の船ともなると、億もくだらない。「大江戸丸」という大型屋形船は、なんと総工費3億円だそうだ。
さすがにピッカピカの新造船なんて贅沢は言わない…中古の船でいい!!ざっくりと中古船舶の取引を調べてみたところ、1989年に作られた60人乗り18トンの中古屋形船を見つけた。その価格なんと1650万円。新造することを考えればお手頃価格と言えなくもない。
ところで30年も経ってる船は果たして大丈夫なのかと思ったが、公益財団法人日本海事広報協会のWebサイトによれば、手入れが良ければ寿命は50年以上とか。だが、だいたい15年くらいで解体されるともあるので、新しいほうがいいに越したことはないようだ。そりゃそうか。
船に必要なガソリンや軽油にかかる費用は
船は重油や軽油で動く。どちらを使用するのかは船に搭載されているエンジンの種類によるが、船の形や波の状態によって消費される量は左右される。
単純に考えると、現時点でのガソリンのレギュラー価格が138.6円なので×150Lは20790円。3時間の航海で、2万円分以上のガソリンを使うことになる。すさまじい…。車のガソリン代って安いなという感覚マヒが起こりそう。できれば軽油で動く船を選びたい。
マリーナの係留費用は都心のワンルームの家賃なみ
船にとっての車庫にあたるマリーナや桟橋は、基本的に借りることになる。小型のプレジャーボートや釣り船なら岸に上げてしまえるが、そこそこ大きい屋形船ともなるとそうもいかず、基本的に水上に係留することになる。
屋形船はトン数は小さめでも長さは結構ある。40人乗りクラスで大体10~15mくらいだ。ということで間を取って13mで調べてみた。
「東京夢の島マリーナ」の場合、長さ13m以下の船なら年間116万6400円で係留できる。116万6400円……月あたりにすると10万前後。千代田区のワンルームマンションの家賃相場は11万円なので、部屋が借りられる計算になる。
年に3回「マイ屋形船」を出すのに必要な経費を合計すると
いよいよ、すべてにかかる費用を合計してみよう。
船は中古で入手するとする。参考にする船は1988年に登録された15トン45人乗りの軽油エンジン搭載の屋形船だ。
項目 |
費用 |
船本体 |
1500万円 |
船舶検査済票(中古の譲渡) |
3800円 |
内航不定期航路事業の届け出(海事事務所に依頼) |
20万円 |
係留費用(年間) |
116万6400円 |
一級小型船舶操縦免許取得 |
11万3000円 |
燃料費(1回3時間、軽油135円×100L×3回) |
4万500円 |
総額、1653万3700円ーーーー!
これだけ費用がかかるとなると、やはりマイ屋形船で遊ぶというのはかなりのぜいたくである。わかってはいたけどな!
やっぱり事業化して、自分が遊ぶ時以外は人を乗せてしまえ!!と思ったが、許可の申請に50万〜100万円ほどかかる。もっと大きく新しい船を買うとすれば、さらに総費用は跳ね上がるのだ。
マイ屋形船にかかる費用と現実の壁はけっこう分厚かった。さようなら、好きな場所で好きなだけ停泊しながら酒盛りするマイ屋形船の夢…。やはり庶民はおとなしく、乗り合いの屋形船でひとときの夢を楽しむのがよさそうだ。
宝くじ1等が当たったら考えるかな…。