地震で大切な器が壊れても諦めないで! 器に新たな命を吹き込む「金継ぎ」に注目集まる
アクシデントで大切な器を割ってしまった…。そんなときに役立つ先人の知恵が、Twitter上で注目を浴びている。
地震で割れた大切な器の修復を頼まれることが多い(親の形見や家宝など)落ち着いたら熊本や大分にも「うつわの修復ボランティア」に伺うつもりです。どうしても大切な器は捨てないで保管しといて下さい。 https://t.co/ArRIfKejNk
— ナカムラクニオ Kunio Nakamura (@6jigen) 2016年4月18日
上記の焼き物は金の装飾が入っているが、これは「金継ぎ」という日本の伝統的な方法で修復されたもの。「金継ぎ」とは、割れたりかけたり、ひびが入ってしまった焼き物を漆を使って接着し、継ぎ目を金で仕上げる伝統的な修復方法だ。
ダメージを生かして新しいデザインにしてしまうとは、なんとも素晴らしい発想だ。
投稿者のナカムラクニオ(@6jigen)さんは、地震で割れてしまった器を修復するボランティア活動を行っているという。
割れた場所を同じ色で修復する「共直し」も出来ます。欠片を本体にテープで貼って置くと便利です。特に黒っぽい器なら綺麗に修復可能です。 https://t.co/H2F4eUalnT
— ナカムラクニオ Kunio Nakamura (@6jigen) 2016年4月18日
「金継ぎ」のほかに、色漆で継ぎ目が目立たないように修復する「共直し(共継ぎ)」といった方法も。写真ではほとんど割れた箇所がわからないほど、きれいな状態に戻っている。
東日本大震災で割れたうつわの修復をまだまだ作業中ですが、大きな部分が欠損すると直すのが難しくなります。大切なうつわは、陶片を同じビニール袋にいれて保管して頂けると助かります。 https://t.co/LAQoy7eTBt
— ナカムラクニオ Kunio Nakamura (@6jigen) 2016年4月18日
欠損した部分が大きいと修復が困難になるそうだ。もしも大切な器が壊れてしまったら、できるだけ陶片を集め、まとめて保管しておくとよいとのこと。
大切なうつわが粉々に砕けてしまったら、陶片を呼び継ぎして箸置きをつくったりも出来ます。欠片も何か役に立つので保存しといて下さい(うつわの修復ボランティアに伺う予定です) https://t.co/xWB2lcLQC0
— ナカムラクニオ Kunio Nakamura (@6jigen) 2016年4月18日
また、かけらしか残っていない場合も、別の器の破片との組み合わせる「呼び継ぎ」という方法で、箸置きなどとして新しい命を吹き込むことができるという。パッチワークのようなデザインがかわいらしい。
うちも阪神大震災の時に金継ぎお世話になったのでおぬぬ! https://t.co/HHxFshxZY8
— じょにぃ (@jny_x) 2016年4月18日
5年前の震災の時、壊れた器が実家にもいっぱいあってほとんど捨てざるを得なかった。
気に入ったものもいっぱいあった。
こういう活動されてる方がいらっしゃるなんて今日まで知らなかったけど、思い出のあるものを再生できるってすごい。 https://t.co/gkZEUWaiCX
— 𝕟𝕪𝕠𝕣𝕠𝕣𝕠休 (@nyororo) 2016年4月18日
これに対し、多くのユーザーから関心が集まるとともに、震災を経験したユーザーからの反応も寄せられた。
歴史や思い出が詰まった器が壊れてしまっても、このような日本古来の知恵で長く大切にしていきたいものだ。